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(全69話完結、ネット配信中)
ピーター・フォーク ほか
冴えない風貌の警部コロンボが特権階級の犯人を優れた知性で追いつめる!倒叙(とうじょ)ミステリーの決定版
リチャード・レビンソンとウィリアム・リンク原作・原案によるテレビミステリー・シリーズです。
演劇ファンであり、劇作家になることを夢見ていた彼らが舞台版として製作して好評を得ます。それが、テレビ版の基になりました。ピーター・フォークにとっては、初めての本格的な刑事ドラマでした。
独特のテンポで進むストーリーで、知的で社会的地位も高い犯人が完全犯罪を目論みますが、一見愚鈍で無害そうなコロンボ警部にアリバイを突き崩されてしまいます。自ら破滅の道へと進みながらコロンボ警部と犯人との駆引き、静かにそして確実に追い詰められて行く犯人の、内面の葛藤・焦りといった感情描写も描かれています。
また、コロンボ警部のユーモラスな台詞回しなどで味わいのある1話完結の人間ドラマとなっています。脚本家も監督もメインと呼べるほど多数を担当をした方はいません。基本設定を厳守したうえで、各自の個性を発揮する競作となっています。
私的にインパクトのあったエピソード監督は、スティーヴン・スピルバーグでした。彼は、第3話『構想の死角(原題:Murder by the Book)』を監督しています。
倒叙(とうじょ)ミステリー
倒叙ミステリーとは、犯人側の視点で物語が描写されることです。犯人が誰なのかわかった状態で進行する必要があるため、物語の始まりは犯行の瞬間前後、または犯人が刑務所や取調室にいるところから始まるものが多いです。読者・視聴者は犯人側に感情移入し、どうやって犯行を隠したか、どうして犯行のトリックやアリバイが探偵・刑事側にバレてしまったのか、犯人の追体験をしていきます。
イギリスの作家オースティン・フリーマンが「読者が(作中の)犯罪を目撃し、推理に必要な事実を全て読者に提供しておくような探偵小説は書けるだろうか?」と提唱し、実際に執筆したことに始まります。製作のレビンソンとリンクは、フリーマンの影響を受けていたことを認めると共に、倒叙物の形式がテレビ番組に使えることをパイロット版製作を経て直観したと語っています。
日本では、『古畑任三郎』がまず最初に挙げられる作品ですよね。
キャストについて
レギュラーキャラクターはコロンボのみです。同僚の刑事なども顔ぶれは一定せず、同一刑事の出演は長いシリーズ中に2〜3回程度で、固定されたキャラクターはいません。そのため、よりコロンボと犯人という二人の主人公の対決に焦点が絞られ、どのエピソードから見ても問題のない構成となっています。
コロンボのキャラクター
安っぽくよれよれのワイシャツとネクタイに裏地がなく防寒着としては役立たないレインコート、安葉巻、櫛の通っていないボサボサの髪の毛と斜視による藪睨み、猫背が特徴です。そして、対決する上流階級の犯人たちの高級なスーツとの対比もありますが、まったく冴えない風貌の人物となっています。しかしその風貌がコロンボの優れた知性を隠し、犯人の油断を誘う武器となっているのも確かです。
口癖は「Just one more thing."(邦訳「あと1つだけ」)」。その他、「My wife..."(邦訳「うちのカミさんがね…」など)」と頻繁に妻や親戚の話を口にしています。
日本語吹替について
日本語版でのコロンボの声は、旧シリーズでは小池朝雄さんが担当されました。小池さんが1985年に亡くなられたため、新シリーズには石田太郎さんが起用されました。また、第67話以降の3本はWOWOWで日本初放映されたため、銀河万丈さんが吹き替えたものが存在します。
独特なコロンボの台詞のニュアンスを生かした額田やえ子さんの翻訳(「うちのカミさんがね…」の台詞が知られる)に、コロンボのキャラクターと小池さんの吹き替えのハマリ具合が重り、洋画が吹き替えによって作品の魅力を高めることに成功した代表的な例となっています。
(Wikipedia、ニコニコ大百科記事参照)
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